- 作者: 王木亡一朗
- 発売日: 2018/01/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
「でも、それだけなんです。一読者としては、満足ですよ。いや、これはお世辞とかじゃなく。でも、職業的な視点を交えて何か申し上げるなら、これって、佐々木さんの作品じゃなくても良いな、っていうのが正直な感想です。はっきり言ってしまえば、こういう小説を読みたかったら、既に本屋さんにある本で充分なんですよ。もっと有名な作家さんのね。それで事足りてしまう。そうなると、私たちがわざわざ佐々木さんの本を推す理由って、ないんですよ。悪いんですけれど、こちらもビジネスなので」
この文章が地雷だった。そうなんです。一読者としては、満足ですよ。これはお世辞とかじゃなく。でも、これって、王木亡一朗さんの作品じゃなくても良いな、って……思う……だろうか。引用した文章が物凄い勢いのブーメランとなって著者を直撃する。こういう小説を読みたかったら、既に本屋さんにある本で充分なんですよ。
この作家じゃないと嫌だ、という作家は私にとっても何人か存在する。王木亡一朗はそんなひとりにあたるだろうか?