ながため
病院で
子どもの泣き声をきくのは悲しいな
身が痛く細るような気持ちで
おとなが泣いていてもきっとつらいだろう
新しい廊下にベンチが連なる
五分と満たない診察で
──骨が死んでいますね。
私が泣いてしまったら
誰かが聞いて何かを思ったらいけないので
泣かない
「とにかく早く診てもらって」
弟からメールが届く
リハビリをするために
生きるために
リハビリをするために
生きているかのような
健康のために生きる
ために健康を保つために日々生きるために
日々生きるために診察を受け
処方薬を受け取る
ために生きる
(2017年9月6日 中央総合病院整形外科廊下 13:50)
10月23日に40歳になった、うちに一緒に住んでいるひと、にゃんしーさん。
朝から高原に行くらしく(は? 何故高原?)と思う私はお留守番しているあいだに高原に行って、二十歳のときに成人を迎えるにあたって書いた作文をその高原で読み返し、また昨夜と今日を併せて『ノルウェイの森』を読み通し、ケーキハウスショウタニで素敵なケーキを買って帰ってきて、自分で机をセットし、花と蝋燭を飾り、無事お誕生日会を遂行した、にゃんしーさんでした。自分の誕生日をこんなにきっちり祝えるひとって凄いなあ、と私は思いました。ちなみにケーキハウスショウタニって尼崎では結構上等のケーキ屋さんです。まあ40ということは惑わないんだろうなあ。良いなあ惑わなくなりたい。
「ノルウェイの森の〜〜のところで、中学生のとき泣いた」と私が誦じている部分を話すと、「は? 俺は全然泣かないよ」と云われました。そうかい。
あ、でもお誕生日が日曜日で良かったよね。