Komma usw.

背後にクロチネさんがいる。

『色の大事典』

 予約して購入しました。
 私は自分の色彩感覚に関しては、あまり信用していないので、何らか良い方法が欲しいです。と云いつつ、何をやっても自分の配色でしか作れないところも、こういう配色は嫌いだな、と思って動かせない気持ちも自覚していて、それもまたコンプレックスです。

 

 紙にどういう指定で印刷したときにどういう発色をするかがよく判るので、これは電子書籍ではなく、紙で。頁の紙質も拘った本です。色見本だけでなく勉強になる頁もあって、勉強というより趣味で読むだけでも楽しい。良い本を買いました。


       

『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』

 

      

 長いあいだ憧れていたタイトルの本を読みました。料理がしたくなります。誰かと食事をするのも良いけれど、自宅の為に、自分の為にお皿に清楚なオムレツだけをのせて、ひとりで食べたりしてみたい。清廉に、綺麗なフォークだけを置いた、食卓。窓の外はきっと真夜中なんかじゃない。
 私はセルフネグレクト気味なので、独りでそういうことをするのがとても苦手で、綺麗に生活してみたい。

 この本を読んで直通する発想ではないけれど、私はスペイン風オムレツがとても作りたくなりました。そして食べたくなりました。色んなひとに作って、食べて欲しくなりました。じゃがいもと玉葱とベーコンを卵全体に焼いて少量の胡椒が利いた、あの、スペイン風オムレツ!

 スクランブルエッグだって良い。ふわふわに焼いてケチャップをくっきりとした赤に落としたり。或いはチーズを入れる。或いはベーコンを添える。

 祖母や母が作ってくれたような、日本食っぽいオムレツも良い。挽き肉と玉ねぎと人参を炒めて、卵で巻いたもの。懐かしい味だ。たぶん醤油が少し入っている。祖母の料理の卵のふわとろ加減は最高だったし、卵で巧く具材をくるむことが当時は苦心していた母のオムレツだってとても美味しかった。これは、スペイン風オムレツとは違って、作って欲しくなる。今、もしも母にオムレツを作って貰えるなら、それは三日月型に卵が具材をくるんでいるだろうか?
 中高生の頃のお弁当のおかずで、卵焼きのような形なのだが、具材は挽き肉や玉葱が混ざって焼かれている日があった。卵料理が好きな私は、お弁当のなかではいつも、卵焼きがいっとうだ。

 正統派フランス料理風のオムレツも良いですね。オムレツほど簡単に作れるが作るのが困難なものは無い、というあの omelette!!


         

『暗い絵・顔の中の赤い月』『国語便覧』

 終戦記念日の頃からずっと読んでいて、やっと終えました。終戦記念日のことを終戦記念日と呼んではいかんのか? 敗戦記念? それとも、玉音放送が流れた日と終戦は別?
 知らないけど。

  • 暗い絵
  • 顔の中の赤い月
  • 残像
  • 崩解感覚
  • 第三十六号
  • 哀れな歓楽

 ベトナム戦争へ出兵した米国人のPTSDは時折文学や言論の俎上になるけれど、太平洋戦争で自分自身の意志も無く出征し、そして帰国して戦後を過ごす日本人も相当なものです。ということを感じました。
 私は子どもの頃『ガラスのうさぎ』や『ふたりのイーダ』を読み、少女期に『火垂るの墓』『ひめゆり』の映画を観て、そして今30歳半ばになって、戦争を過ごしまた何事も無いかのように日常の続く戦後を過ごしたおとなの体験も読むことになるのかな、というようなことを思いました。
 上手く云えないな。そういうふうに巧いことプログラムが進むわけではない。のだけれど。

 近代文学史を知りたい近道が欲しいなと思って、国語便覧を買いました。高校生のときのものは持っているけれど、それから十年と幾らか経ってしまったもので。
 教科書類なので内容に比べて安価で感心します。

 


       


        

犬が買い物を待っている

  
 犬がtwitterアカウントに復帰していて、私のtwitterアカウントをフォローしました。



 前に彼に、
「『犬が買い物を待っている』から、きみは【犬】なの?」
 と尋ねたら、
「『それは愛とは別の話』だよ」
 と云われて、私は何にせよ、彼は良いヤツだと思っています。


  



            
         

Twitter300字ss 「こぼれ落ちる」

 こぼれ落ちる
  
  
 夜。
 冷蔵庫まで歩いていって水をのみ、私が少しこぼれて、冷蔵庫の前に残したままにしてしまった。
 浴槽に浸かって音楽を聴きながら本を読み、私はゆるゆると湯のなかに流れていった。私はそれを残したまま、髪を洗い洗顔をした。私の気持ちも少し、排水溝に流れていった、
 風呂を出てやはり少しかなしくて、涙をこぼしながら、水割りをのんだ。ソファのあたりに少し私が残っている。冷蔵庫からもう一度取り出す水差し。私の想いがそこに残っているのを、シンクに流してしまう。それから今度は、ストレートでのんだ。
 午前二時半、眠ることにする。私は部屋のあちらこちらにこぼれ続けた。それらを残したまま、私はきちんと、明日を迎える。


    
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