ちょこっと文芸さんで買った本だったかな。
Kindleの電子書籍もあったので、そちらも購入しました。
只々私観なのですが、夏迫さんの掌編は「ねえ、だって私たちこういう風にやっていかなきゃ、私たちが持つ幸せを、持っている為には。せやろ?」(最後だけ京都弁)
と、云ってくれるようなくれる気がして、そいれが好きだ。
『だって幸福とは一番素晴らしいものでしょう』
私はそれに、頷けるのだろうか?
真っ直ぐに、目を合わせられるだろうか。
夏迫さんがときどき、眩しい。私は原罪だの何だので、くよくよ、くよくよ、している。
幸福感と共にずっと生きてゆけたらそれは心地よい人生だろうけれど、彼女たちはここを(その世の中を)そういう風に立ち回ることで、生き易さに似た幸福感を傍らに寄せる。つらく苦心するわけではなく。それでも空に向かってマナを求めいるだけの存在ではなく。
出来るだけ良い状態を作ろうとする人々。優しさ、家族愛、異性愛。彼らは全員、自分と周りの幸福を、自分たちの傍に寄せるように、行動しているように私には見える。その佇まいが、とても眩しい。尊敬、なのかも知れない。