2024-08-27 「子どもの小部屋」 poetry 子どもの小部屋 時計になりたかった子どもが 今では振り子時計の部屋にいる もう魂も蒸発しちまったっけど 一秒に一粒、泣く それであの長針や短針は ほそくそぞろに 錆びているのだよ 秒針で咽を突きたかったけれど でも振り子時計には 秒針が無くて やっぱり、 時計になりたい 振り子は ゆっくり、ゆれ、片側へ ゆっくり、ゆれ、もう片側へ 子どもは 一秒に一度、泣く子どもの泪は とてもとても透明 それで 誰の目にも見えない