Komma usw.

背後にクロチネさんがいる。

『21世紀の女の子』

 

『21世紀の女の子』を観た。インディーズ映画っぽい手触りだった。耳に7個穴を開けている私は、「××の女の子」としてメディアに撮られる権利を何らか失っているのだろうかということを考えながら、女優さんたちの耳を観ていた。最後の女性ふたりの性行為がいちばん良いシーンだったと思うけれど、21世紀の女の子とはレズビアンなのであるとは云えないと思う。ミスid関係のひとはやっぱりモデルのひとは、モデルでしかなくて、科白回しを聞いていると共感性羞恥でいたたまれなかった。もしかして洋画の方が需要が大きそうなのは、海外の俳優の演技は、クサさが日本語よりも伝わってこないのかも知れないとも思ったし、むしろ私は映画が苦手なのかも知れないと思って落ち込んだりもした。

 落ち込んでベランダで檸檬とトマトジュースを持ってごろごろしていた。うちのベランダは土足禁止である。

 でも本当は、一人だけ気持ちを醒めさせる出演者がいて、それで総ての私は凹んでしまった、そういう気もする。トーキョーとか、モードの世界とか、風俗とかで、男に搾取される女の子を描かれても、それはちっこいトーキョーだけですしおすしリトマス紙、という感もある。
 現実はもっと多彩な女の子たちが存在するのに、否定されたという気もする。

 ベランダで檸檬や空の写真をやたらiPhoneで撮って、檸檬はとても良い香りがした。このまま乾燥していってくれないだろうか。私はザボンを2年間冷蔵庫で眠らせて、カリカリに乾かせたひとを知っている。
    
 『少女邂逅』も観ようとは思っている。
 


 結局俳優のポテンシャルなんだよな、とも思うし、その演技でtakeにOKを出す監督の資質なんだよなあとも思う。



 そのあと、『さびしんぼう』のラストシーンだけ観たら、(やっぱ映画、捨てたものじゃないよね)と思った。ポテンシャル。


       



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