はてなブログ「短歌の目」7月分です。
題詠5首
1)透けることそれが命のかげならば花を添へたり笑つてみたり
2)ホイップが一番電車に乗つた頃きみは花を摘んで裂いてゐた
3)夏は死ぬ突然死ぬる把えても冷凍庫の中で果ててゐる
4)街を過ぎあそこにゆけばペンギンが見られたらしかつた、ここは夜
5)短夜の与り知るところではないがここにも人がひとりゐたこと
テーマ詠「あつい」
重ならぬ入道雲よ延びてゆけ私のあついとあなたのあつい
扇風機 風と向き合ふだけのこと、風とは空気、空気に温度
冷房のくるくる回る日々のなか私に熱を、熱をください
高熱がインフルエンザでない街に陽射し刺す人たちはまばら
暑い夜厚い本を読む夜あつい言葉を刻め刻み突きゆけ
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