- 作者: ジョルジュバタイユ,Georges Bataille,生田耕作
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2003/05/01
- メディア: 文庫
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実は読了したのは7月11日でした。諸々の事情により、書くのが遅れました。
何故こんなにエロティック且つ冒涜的なものが書かれたのか、ということよりも、何故この異端文学がずっと名前を残して現代のわたしが古本屋さんで「バタイユ無いですか」と尋ねるほどに、名作という地位を得ているのだろうという点、文学というと硬い言葉だけれど、どうして文学はこのようなエロティカをえり好みして残し続けるのか、という点について考えながら読んだ。
物凄くいやらしい、またときにグロテスクな表現に溢れているのに、何故か湿っぽくない。ヒロイン(という位置づけで良いのか)シモーヌに反感を覚えない。シモーヌは、とても素直で、可愛らしいとさえ感じてしまう。
1928年の異端文学が、いつまでも残り続けるのだとしたら、なんとも嬉しい。
購入した場所は、珈琲舎・書肆 アラビクさんです。痒いところに手が届く如くに、欲しい本の名前を云うと、きっと出して下さる素晴らしい古本屋&珈琲(これが美味しいのです!)のお店です。
以下引用
奇妙なことに、彼女は白いガーターに白い靴下をつけており、いっぽう私に尻をまかせた黒髪のシモーヌは黒いガーターに黒い靴下だった。 p.50 l.3
極度の魅惑はおそらく嫌悪との境目に位置している、とバタイユは解釈する。 p.169