Komma usw.

背後にクロチネさんがいる。

『21世紀の女の子』

 

『21世紀の女の子』を観た。インディーズ映画っぽい手触りだった。耳に7個穴を開けている私は、「××の女の子」としてメディアに撮られる権利を何らか失っているのだろうかということを考えながら、女優さんたちの耳を観ていた。最後の女性ふたりの性行為がいちばん良いシーンだったと思うけれど、21世紀の女の子とはレズビアンなのであるとは云えないと思う。ミスid関係のひとはやっぱりモデルのひとは、モデルでしかなくて、科白回しを聞いていると共感性羞恥でいたたまれなかった。もしかして洋画の方が需要が大きそうなのは、海外の俳優の演技は、クサさが日本語よりも伝わってこないのかも知れないとも思ったし、むしろ私は映画が苦手なのかも知れないと思って落ち込んだりもした。

 落ち込んでベランダで檸檬とトマトジュースを持ってごろごろしていた。うちのベランダは土足禁止である。

 でも本当は、一人だけ気持ちを醒めさせる出演者がいて、それで総ての私は凹んでしまった、そういう気もする。トーキョーとか、モードの世界とか、風俗とかで、男に搾取される女の子を描かれても、それはちっこいトーキョーだけですしおすしリトマス紙、という感もある。
 現実はもっと多彩な女の子たちが存在するのに、否定されたという気もする。

 ベランダで檸檬や空の写真をやたらiPhoneで撮って、檸檬はとても良い香りがした。このまま乾燥していってくれないだろうか。私はザボンを2年間冷蔵庫で眠らせて、カリカリに乾かせたひとを知っている。
    
 『少女邂逅』も観ようとは思っている。
 


 結局俳優のポテンシャルなんだよな、とも思うし、その演技でtakeにOKを出す監督の資質なんだよなあとも思う。



 そのあと、『さびしんぼう』のラストシーンだけ観たら、(やっぱ映画、捨てたものじゃないよね)と思った。ポテンシャル。


       

9月には帰らない(と2021年9月のカレンダ)

 2021年9月のカレンダです。もしお気に召されたら、ご自由にDLして使ってください。普通の話ですが、著作権とかそういうのは偽らない方がいいです。大丈夫だと思いますが。

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 PDF書類はこちら。

 note.com

 ネットプリント(webにアップロードして、コンヴィニエンスストアのコピー機で印刷出来る仕組み)には、JPEGを使う場合とPDF書類を使う場合とがあるので、使い分けてください。私は元々は自宅のMacでアップロードして、LAWSON、セブンイレブンなどに行って指定番号を入力して印刷、という方法を取っていましたが、最近はLINE経由でupするのが気に入っています。コンヴィニのコピー機前で気軽にアップロード出来ますねー。

     
 ネットワークプリント|パソコン・スマホから登録、コンビニで印刷

 セブン‐イレブンで簡単プリント ~ネットプリント(個人のお客様)~




    

 9月には帰らない ただひとり残っても
 明日あたり燈台へ 波しぶき見に行こう


      
 

      

王木亡一朗『金字塔 the apex』

 

   
 表紙、強そうですね。
   
  
『金字塔 the apex』
      

  • 当てつけ(I guess you might as well)
  • あのころ(time goes by
  • レモン/グラス(Lemon/glass)
  • 処女同盟(The Mutant)
  • 37フラグメンツ(37 Fragments of a Chronology of Dance)
  • グッドモーニング、ストレンジャー(Good morning,Stranger)

   
 kindleで読みました。いつも何処かハートフルなので、王木さんは良いひとの作家さんなのだなあと思います。が、暴力的な描写や性的な描写が交じると、王木さん! そんなの書いて大丈夫?? とどきどきしてしまう。勝手にひとのことを決めつけて何を考えて読んでいるのでしょう。実は意外と(意外なのか?)黒い描写もあるのですよね。でもなんというか、人間味が、良い方に振れながら浮かんでくると云うか……。
 でもやはり、殆どの王木亡一朗小説はハートフルで締め括られるような気がします。人間が人間をしていて、創作めいたあざとさが無いところが好き。著者が元々ギターを弾いたり歌ったりなさる方だからか、音楽の描写になるととても広々とした心地がして、それがとても良い。


 あっ、そう云えばそんな善き人と信じ込んでる王木亡一朗氏のtwitterとnoteのアイコンがのことちょっと怖いんですよ。じゃなくて、noteも面白いんですよ。まあ私はそのアイコンの柄を最初怖がっていましたが。


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『顔の中の赤い月』

    

戦闘を前にして、人間はただ自分の力で自分の生命を守り、自分で自分の苦しみを癒し、自分の手で自分の死を見とらなければならないということを彼は知ったのだった。各人は、各人の水筒の水と同じように自分の生命を自分という革袋の中にたくわえなければならない。人間はその水筒の水を他のものに絶対に與えはしないし、その生命を他のもののためには決して使用しはしないのである。もし自分の體力が少しでも仲間に劣るところがあるならば、彼はただちに戦闘の落伍者であり、死が彼におそいかかるのであった。部隊全體が餓えているとき、自分の食糧を他人に與えることは自分の死を意味した。そして戦友同志が一つの食物を間にはさんで、にらみ合うのだった。


 
 


      

      



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