Komma usw.

背後にクロチネさんがいる。

『Chernobyl'』第1話

 

     

 第1話を観ました。「怖い」ってtweetするひとを多く見ますが、怖いという単語ではないものを感じます。怖いというのは、他の場所に対しての言葉のような気がする。例えば私の居る場所は福井の原発が壊れたら被曝する、と京都で小学生の頃習いました。チェルノブイリは怖い、ではなく、私たちは明日被曝するかも知れない場所に居る当事者だということを忘れないでいたいです。
 有事の際、私は混乱のなかで叫ぶだけではなく、何処にヨウ素が置かれているか必死で考えて誰かに伝えたい。そっちはメルトダウンの中心部だ、行くな! と引きずり止めたい。その為に生まれているんだろう。こんな弱っちい自分、何も出来ない可能性だって高いけれど、私は核崩壊の論理の初歩を勉強したし、ヒロシマナガサキの文献も読んだ。未だ動く二本の腕や誰かを呼ぶ声がある。兎に角ひとりでも死なせたくないというこの気持ちは何なんだろう。こんなに弱っちい自分、情けないことばかりだけれど。本当は何も出来ないかも知れないけれど。今の考えくらい起立していたい。


 原発賛成派もこのドラマを見やがれ的な反原発主義日本人のルサンチマンに利用されてはいけないと思います。(私は原発には反対です)


 詩人が出来る仕事って、例えばそにっくなーすの朗読から伝わる心のことだ。

 懐かしい防人の歌のメロディに合わせ 父の死をうたいながら
 私はチェルノブイリのゲートを越えてゆきます。
 5日後にオープンするはずだった遊園地で遊ぶ子どもたちが笑っています。泣いています。思い思いの顔をしています。彼らの目線の方向を辿るとあの日の様子が、まるで体験したことのように、瞼に焼き付きました。

      (ポエトリーリーディング by そにっくなーす)

 H29.3.11「ことばが死ななかったよる」/そにっくなーす - YouTube


    
    

     

『ようこそポルトガル食堂へ』

 

ようこそポルトガル食堂へ (幻冬舎文庫)

ようこそポルトガル食堂へ (幻冬舎文庫)

 海外の地元料理の紹介エッセイには幾つも面白いものがある。それで、タイトルを見て読むことにした。海外料理エッセイに於いての著者は、読者にとって料理を食べに行った店のホストだ。どんな人柄かが十分に影響する。この本の著者は若干面倒臭いところがあるが(ワインの微炭酸を求め続けたり)だいたいは面白かった。何を食べるときも躊躇無いのが良い。ポルトガル料理は豚の血や腸詰などもふんだんに使われている。
 そもそも「天婦羅」の原語はポルトガル語であって、南蛮漬けという料理もある通り、日本とポルトガルのあいだには料理に関して触れ合うところがある。
 しかし、登場するポルトガル料理はざっくばらんと家庭的で、量が多くて、豚や鶏の身体を余すところなく使っていて、一歩飛び込めば美味しそうな世界だな、と思った。
 
 私が今のところ一番好きな海外食生活エッセイは、林望先生です。
 
イギリスはおいしい (文春文庫)

イギリスはおいしい (文春文庫)

ホルムヘッドの謎

ホルムヘッドの謎

イギリスはおいしい 2 (文春文庫)

イギリスはおいしい 2 (文春文庫)



       
    

『うさぎ収容所』

 


 『うさぎ収容所』著・madeleine
 文学フリマ大阪で買った本を読みました。氾濫するうさぎを集めて燃やす犬のシュールな話を期待していて、良い感じに違いました。無駄な文や隙間が無くきっちりしていて、素直、率直な物語の組み立て方が魅力的だと思います。こんな感じに書けたら良いな。綺麗なものをただ単に綺麗だと著すことは、私にはとても難しい。そういうことも考えました、(madeleineこと、まど氏がこの本を入稿するお手伝いをさせて貰ったのですが、他意は無く)これは良い本ですね。良い本だ。良いぞ。

『Who are you?』

 


『Who are you?』著・桜鬼

 8月31日、HUB a NICE D! #4 にて購入。
 三ノ宮のHuBで飲酒しながら購入しました。イヴェントが開催予定だと知った桜鬼はなおにさんが、開催が確実かどうかも決まらないうちに印刷所を予約したとの本。そういう大胆に見えるところと、繊細なところを感じます。前述通り、桜鬼さんからは何処かしら、いつも感じるのは稲垣足穂


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